
気管支喘息/COPD(慢性閉塞性肺疾患)について
気管支喘息は、主にアレルギー性の炎症によって気管支が狭くなってしまい、息苦しさや咳の発作を繰り返す疾患です。気管支に慢性的な炎症を生じ呼吸の通り道が敏感な状態となっており、ホコリやタバコ、ストレスなどの軽微な刺激でも狭くなり、発作が起きてしまいます。 発作を起こさないための治療を中心とし、重症度に合わせた定期・発作時の内服・吸入薬を処方致します。
COPDはタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することで生じた、肺の炎症性疾患であり、従来慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた疾患の総称です。喫煙者の15~20%がCOPDを発症するといわれます。タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症が起きて咳や痰が出たり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下し息苦しさを生じます。
肺の組織破壊が進み肺気腫という状態になると、治療によって元に戻ることはありません。禁煙が治療の基本となりますが、症状に合わせて気管支拡張薬(抗コリン薬・β2刺激薬・テオフィリン薬)などの薬物療法を行います。感染症を契機に急激に状態が悪くなること(急性増悪)もあるため、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種もおすすめ致します。

肝炎について
肝臓は右の肋骨に守られるように存在する、人体で最大サイズの臓器で約1~1.5㎏程の重量があります。その役割も非常に重要で、①人間の体に必要な蛋白の合成や栄養の貯蔵、②人体に有害となる物質の解毒や分解、③食べ物の消化を手助けする胆汁の合成や分泌などが挙げられます。
肝炎とは、何らかの原因により肝臓に炎症を起こした状態です。炎症により肝臓の細胞が破壊され、次第に肝機能が低下していきます。原因として最も多いものはウイルスの感染によって肝臓に炎症が起こるウイルス性肝炎です。
肝炎の原因となるウイルスは主にA・B・C・E型などが知られています。肝炎は治療せずに放置すると、肝硬変や肝臓がんなどの疾患に進展していく場合もあるため、早期発見・早期治療が重要となります。肝臓は「沈黙の臓器」をも呼ばれ、異常が現れても初期段階では痛みなどの症状を出すことがあまりありません。そのため異変に気付かれにくく、発見されたときには病気がかなり進行していることもあるため注意が必要です。

頻尿、過活動膀胱について
頻尿とは、尿が近い、尿の回数が多いという症状です。一般的には、朝起きてから夜寝るまでの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。頻尿の原因は様々あり、過活動膀胱、前立腺肥大、膀胱炎、尿路結石といった泌尿器科疾患や糖尿病、うっ血性心不全などの内科疾患も頻尿の原因になります。
頻尿の原因として多い過活動膀胱とは、膀胱に十分に尿が溜まっていないのに、膀胱が勝手に収縮してしまう病気で、急に尿がしたくなって我慢ができなかったり、トイレに何回も行くようになります。脳や脊髄の病気が原因で膀胱のコントロールが効かなくなることもありますが、老化現象や原因が不明のことも少なくありません。
治療には、主に薬を飲む薬物療法と膀胱訓練、骨盤底筋体操といった行動療法があります。
頻尿の原因として、様々な病気が隠れている可能性があります。水分摂取などの心当たりがないのに、最近トイレの回数が多いことが気になるといったお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

過敏性腸症候群について
過敏性腸症候群とは、お腹の痛みがあったり調子が優れず、それと関連して下痢・便秘などお通じの異常(排便回数や便の形の異常も含みます)が数か月以上続く状態のとき、検討されるべき疾患です。
診断にあたっては他の腫瘍性病変や炎症性疾患などが除外されるべきではありますが、およそ10%程度の人が本疾患であるとも言われている、非常にポピュラーな疾患です。女性に多く、年齢とともに減少傾向にあることなどが判明しています。今すぐにも命に係わる病気、というわけではありませんが慢性的な排便異常や不快感、不安などの症状から日常生活に支障を来すことも少なくありません。
過去三か月程度を振り返ってみて、腹部違和感や不快感が持続していたり、排便回数に日によって大幅にムラがある方などは、どうぞお一人で悩まずに一度ご相談ください。必要な検査の提案や、必要があれば専門機関へのご紹介を行っております。

膀胱炎について
膀胱炎とは尿を貯める膀胱が炎症を起こしている病気です。一般的には、細菌が膀胱で増殖することによって起こります。女性は尿道が短く、細菌が膀胱まで簡単に到達してしまうため、膀胱炎は女性に多い病気です。
トイレに行くのを長時間がまんすると発症のリスクが高まります。症状としては、排尿痛、頻尿、残尿感、尿意切迫感、下腹部痛、尿の混濁などがみられます。発熱はほとんどみられません。
症状から膀胱炎を疑い、尿検査をすることで診断することができます。治療は、炎症の原因となっている細菌を殺すための抗生剤の飲み薬を内服します。また、治療中は十分量の水分を摂取し、たくさん尿を出すことによって、膀胱で増殖した菌を尿とともに体外へ排出するようにします。
治療をすれば、通常は3日~7日程度で治ることがほとんどですが、原因になっている菌が抗生剤に耐性をもっていたりすると治りが悪い場合があります。そのような場合は薬の変更が必要となりますので、お早めにご相談ください。

高尿酸血症・痛風について
血清尿酸値が高い状態を高尿酸血症といいます。尿酸が高い状態が長く続くと、血液に溶けきらなかった尿酸が結晶になって関節に沈着し、急性関節炎を引き起こします。この関節炎は「風があたっても痛い!」というほど痛いことから、痛風と呼ばれています。
尿酸値が高くなるほど、また高い期間が長期間であるほど痛風になるリスクは高まります。
また、高尿酸血症は高血圧、糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を合併することが多く、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などの致命的な病気のリスクを高めます。その他、尿管結石や腎機能低下の原因になることもあります。
痛風発作時には、痛みや炎症を抑える薬を使います。尿酸値が高い状態が続く場合には、尿酸を下げる薬の服用が有効です。痛風発作が疑われる場合、高尿酸血症を指摘された場合など、いつでもお気軽にご相談ください。

慢性腎臓病について
慢性腎臓病(CKD)とは、何らかの腎障害が3ヵ月以上持続している状態と定義されています。自覚症状が出現しないことも多く、健診などで蛋白尿や腎機能の低下などを指摘されて初めて診断に至ることもあります。CKDが進行すると、むくみや貧血、息切れ、だるさ等の症状が徐々に現れてきます。
腎臓は、尿を排泄することで体内の水分量を整えたり、血液の産生にも一役買っているため、機能が落ちることでこういった症状が現れます。また、CKDは心筋梗塞など、心血管病を合併しやすいことも知られています。もともと高血圧症や糖尿病を基礎疾患として有する方は特に腎機能の悪化を招きやすいため注意が必要です。
原因にもよりますが、一度低下してしまった腎機能が完全に元通りに回復するということは難しく、徐々に低下してしまうのが一般的です。しかし食事など生活習慣の改善や、原因疾患の適切な治療により腎機能を維持することは可能な場合もございます。健診で尿異常や腎機能の低下を指摘された際にはぜひ一度ご相談ください。

インフルエンザについて
一般的な風邪と似ていますが、38℃以上の発熱や咳、のどの痛み、全身の倦怠感や関節痛、筋肉痛などの全身症状があらわれることが特徴です。高齢者や小児では、肺炎や脳炎などに進行したり重症化しやすいことも知られています。
1月~2月に流行のピークになりますが、年によっては4月、5月まで散発的に流行したり、ウイルスの型によりピークの時期が異なることもあります。インフルエンザは症状が出てからの経過時間によって、検査や治療が変わってきます。受診されたタイミングに合わせて検査や治療薬の処方を行っていきます。
感染予防や重症化予防にはワクチンが有効です。ワクチンの効果持続期間は一般的に5年程度であり、流行するウイルスの型も毎年変わるので、ワクチン接種は毎年必要になります。
当院でもインフルエンザのワクチン接種を行っております。流行時期を考えて、例年11月前後の接種をお勧めします。

脂質異常症について
脂質異常症とは、血液中の中性脂肪やLDLコレステロール「悪玉コレステロール」が基準より高い、またはHDLコレステロール「善玉コレステロール」が基準より低い状態のことをいいます。 かつて高脂血症と呼ばれていた疾患です。
放置することで動脈硬化が進み、脳梗塞、心筋梗塞など血管系の病気が起きやすくなります。動脈硬化を進めないようにすることが治療の重要な目的であり、まず食事や運動、禁煙等の生活習慣の改善を行い、動脈硬化による病気を起こすリスクが高い場合には薬物療法を行っていきます。健診等で異常を指摘された場合には、結果をご持参の上ご来院いただき、一度空腹時に検査を受けられることをおすすめ致します。

貧血について
貧血とは血液中の酸素を全身に運搬する赤血球にある血色素(ヘモグロビン)量が正常より少なくなった状態のことです。
貧血の症状は立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、動悸、疲労感と様々です。俗にいう立ちくらみ=貧血ではありません。さらに悪化すると、冷え性、肌にしみ、抜け毛、異食症(氷など)といった症状も出現します。また、貧血があると心臓に負荷がかかることも知られています。
貧血には様々な種類がありますが、一般的には鉄欠乏性貧血が多いです。特に女性は月経で毎月出血することから、鉄欠乏性貧血になりやすく、女性の約9%は鉄欠乏性貧血といわれています。男性は女性より貧血になりにくいですが、男性で貧血がみられる場合は、他の重大な病気が隠れていることがあります。症状がないからといって、貧血を放置することは危険です。当クリニックでは適切な検査や治療を提供いたします。